【初心者向け】介護職への転職ガイド|仕事内容・資格・向いている人・将来性を解説!

転職ブロガー富
Contents
介護職とは?どんな仕事?
核心:介護職の役割
- 生活を支える専門職:食事・入浴・排せつ・移動・睡眠・服薬見守り・口腔ケアなど、日常を安全に過ごせるよう支援します。
- 心に寄り添う仕事:不安の軽減、認知症による困りごとの調整、楽しみづくり(レク・外出)も大切な役割。
- チーム医療・福祉の要:看護師・リハ職(PT/OT/ST)・ケアマネ・栄養士・歯科衛生士・薬剤師・医師・家族と連携し、利用者さんの“暮らし全体”を整えます。
働く場所ごとの役割
- 特別養護老人ホーム(特養):長期入所が中心。生活全般の介助と見守り、看取りケアも。
- 介護老人保健施設(老健):在宅復帰を目標に、生活支援+リハの付き添いが多め。
- グループホーム:少人数で家庭的な暮らしを支える。認知症の方中心。
- デイサービス:日帰りで入浴・運動・食事・レク。送迎やバイタル測定の補助も。
- 小規模多機能:通い・泊まり・訪問を組み合わせ、在宅生活を支える。
- サービス付き高齢者向け住宅:見守り・生活支援が中心。外部サービス連携も。
- 訪問介護(ヘルパー):自宅へ伺い、身体介助や掃除・買い物などを実施。
- 病院(看護助手):病棟での生活介助・環境整備・搬送補助など。
1日の流れ(例:入所系施設)
早番(7:00〜16:00)
起床介助 → トイレ介助 → 口腔・整容 → 朝食介助 → 片付け → 入浴介助(午前) → 水分補給 → 昼食準備
日勤(9:00〜18:00)
情報共有 → 体調観察 → リハ付き添い・散歩 → 昼食介助 → 休息見守り → レク(体操・制作など) → 記録
遅番(11:00〜20:00)
おやつ・嚥下体操 → 夕食介助 → 就寝準備(更衣・口腔ケア) → 離床・転倒予防の見回り
夜勤(17:00〜翌10:00・2人体制など)
夕食介助 → 消灯後の巡視 → 体位変換・おむつ交換 → 早朝起床介助 → 朝食 → 申し送り
※施設により配置・時間は異なります。
具体的な支援内容と“要点”
- 移乗・移動介助:車いす⇔ベッドの移動。腰を痛めないためにリフトやスライディングシート等を活用(ノーリフティングの発想)。
- 排せつ介助:トイレ誘導・おむつ交換・便秘や下痢の観察。記録でパターンを掴むと自立支援につながる。
- 食事介助:姿勢(顎を引く・足裏接地)と“ひと口量”。むせやすい方はペースを調整、飲み込みの様子を観察。
- 入浴介助:バイタル確認→更衣→入浴→保清→保湿。ヒートショック予防(脱衣所の温度・声かけ)が重要。
- 口腔ケア:虫歯・誤嚥性肺炎の予防。義歯の清掃と装着確認も。
- 睡眠・日中活動:昼間に軽い運動や日光浴で夜間の眠りを整える。
- 服薬見守り:飲み忘れ・重複に注意。薬の管理は看護師や薬剤師と連携して確認。
認知症ケアの実務ポイント
- よくある場面:帰宅願望・同じ質問の反復・入浴拒否・夜間の不安。
- 対応のコツ:
- まず共感(否定しない)→安心材料(写真・カレンダー・役割づくり)→環境調整(静かな場所へ)
- 指示は短く一つずつ/選択肢を2つに絞る/成功体験を積んでもらう。
- BPSDの予防:水分・排せつ・痛み・環境刺激を整えるだけで落ち着くことが多い。
記録とチーム連携
- 記録の型:事実→自分の見立て→次回の方針(「次はどう見る・どう支えるか」を必ず残す)。
- カンファレンス:看護・リハ・ケアマネ・栄養・口腔の情報を突き合わせ、ケアを微調整。
- 家族連携:生活歴や好みを共有すると、拒否が減りやすい。
安全・倫理・基本ルール
- 感染対策:手洗い・手袋・マスク・場面に応じたガウン。清拭・消毒の手順を守る。
- 転倒・誤嚥予防:履物・姿勢・食形態の見直し、見守り密度を変える。
- 身体拘束は原則しない:やむを得ない時は短時間・記録・代替策の検討が必須。
- プライバシー・尊厳:声かけ・目線・カーテン配慮。写真や情報の取り扱いにも注意。
- インシデント対応:異変時は報告→応急→記録→原因分析→再発防止。
ICT・福祉用具の活用
- 記録アプリ・見守りセンサー:夜間の巡視負担や記録の手間を軽減。
- 移乗リフト・スライディングボード:腰痛予防と安全性向上。
- 排せつ予測・睡眠計測:タイミング介助や生活リズムの調整に役立つ。
現場の“やりがい”が生まれる瞬間(実例)
- 長く入浴を拒んでいた方が、好きな音楽を流す工夫で笑顔に。
- 転倒が続いた方の靴とベッド高さを調整→1か月無転倒を達成。
- 「家に帰りたい」と不安な方に、家族写真と「役割(お茶入れ)」を用意→表情が穏やかに。
見学のチェックリスト(転職前に)
- 玄関や食堂の声かけの質(名前で呼ぶ・目線を合わせる)。
- ニオイ・清潔感・安全掲示。
- 記録と申し送りの丁寧さ(伝言頼みになっていないか)。
- 夜勤体制・研修制度・福祉用具(リフト等)の整備状況。
- スタッフの表情と離職状況(聞ける範囲で)。
まず何から準備する?
- 未経験なら介護職員初任者研修から。働きながら学べる職場も多いです。
- 体験ボランティアや職場見学で、自分に合うケアのスタイルを確認しましょう。
必要な資格・学びのステップ
介護職は未経験からでも始められますが、資格を持っていると働きやすくなり、キャリアの幅も広がります。
- 介護職員初任者研修(入門資格。3〜4か月で取得可能)
- 介護職員実務者研修(サービス提供責任者になれる。介護福祉士へのステップアップに必須)
- 介護福祉士(国家資格。経験と試験で取得可能)
👉 無資格から働き始め、職場でサポートを受けながら資格を取る方も多いです。

介護職に向いている人・向いていない人
向いている人
1. 人の役に立ちたい気持ちが強い人
- 介護の仕事は「ありがとう」と感謝される場面が多く、人のために動くことにやりがいを感じる人に適しています。
- 例:利用者さんが食事を自分で食べられるようになった時に、一緒に喜べる人。
2. 気配りや思いやりができる人
- 相手の小さな変化(表情・体調・話し方)に気づけることが大切。
- 例:「今日はいつもより食欲がないな」と感じたら、看護師に報告できる人。
3. 体を動かすのが苦にならない人
- 立ち仕事や移動介助など体力を使う場面が多いため、動くことが好きな人に向いています。
- 例:運動やスポーツ経験があり、体を動かすこと自体を楽しめる人。
4. 柔軟な考え方ができる人
- 高齢者や障がいを持つ方の行動は予定通りに進まないことも多いです。
- 例:入浴を嫌がったら「無理に入れる」ではなく「時間や方法を変える」工夫ができる人。
5. チームで協力できる人
- 介護は1人では完結せず、看護師・リハ職・ケアマネジャーなどとの連携が必須。
- 例:意見の違いがあっても感情的にならず「利用者さんにとってベストかどうか」を基準に考えられる人。
向いていない人
1. 体力や健康に大きな不安がある人
- 腰痛や慢性的な体調不良があると続けるのが難しいことも。
- ※ただし福祉用具(リフトなど)を活用する職場を選べばカバー可能です。
2. コミュニケーションを避けたい人
- 介護は会話や声かけが基本。
- 利用者さんや家族との信頼関係を作れないと、仕事の成果につながりにくいです。
3. 感情のコントロールが苦手な人
- 認知症の方の同じ質問や拒否などに、イライラせず落ち着いて対応する必要があります。
- 短気な人はストレスが大きくなりやすいです。
4. 細かい作業や記録が極端に苦手な人
- 介護は「ただのお手伝い」ではなく、専門職。
- 記録や報告は必須で、チームに情報を残せないと支援の質が下がってしまいます。
5. 成長や学びを拒む人
- 資格取得や研修参加など、学び続ける姿勢が求められます。
- 「新しい知識はいらない」と考える人はキャリアアップが難しいです。
キャリアパス
介護職は長く続けるほどキャリアの道が広がります。
- 介護職 → サービス提供責任者 → 管理者 → 施設長
- 介護職 → ケアマネジャー(介護支援専門員)
- 介護職 → 福祉関連の教育・研修職
将来性
- 高齢化が進む日本では、介護職の需要は今後も増え続ける見込みです。
- 全国どこでも働けるため、ライフスタイルに合わせて職場を選べます。
まとめ
介護の仕事は決して楽ではありません。体力も必要ですし、時には心が折れそうになることもあるでしょう。
それでも、この仕事には 「人の生活を支える誇り」 と 「ありがとうと直接言われる喜び」 があります。
資格や経験がなくても始められますし、働きながら学び、キャリアを積んでいけるのが介護職の強みです。
もし少しでも「人の役に立ちたい」と思ったなら、その気持ちが何よりの資格です。
迷っているなら、まずは一歩踏み出してみてください。きっと新しい可能性と出会えるはずです。
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