【完全ガイド】保育士になるには?仕事内容・資格取得方法・向いている人・将来性を徹底解説!

こんにちは。
今回は 「保育士になる方法」「仕事内容」「資格取得」「将来性」 について詳しくまとめました。
これから保育士を目指したい方や、転職を考えている方にとって参考になる内容です。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

保育士とは?どんな仕事?
概要:保育士のミッション
- 0〜5歳の子どもの**生命・安心・学び(遊び)**を支え、家庭と社会をつなぐ専門職。
- 「遊び=学び」の視点で、発達段階に応じた環境を用意し、**観察→記録→振り返り→計画(PDCA)**を回すのがコア業務。
1日の仕事の流れ(認可園の一例)
7:00-8:30 開園・受け入れ
- 健康観察(体温、機嫌、発疹/けがの有無)、連絡帳の確認。アレルギー表も同時チェック。
9:00-11:30 朝の会・自由遊び・設定保育
- 朝の歌・点呼→室内/園庭あそび。
- 年齢に応じて制作・運動・感触遊び・散歩・リズムなどの「ねらい」をもった活動。
11:30-13:00 給食・歯みがき・トイレ
- 姿勢・食具の持ち方、食べ進みの見守り。アレルギー児は別メニューと配膳手順を厳守。
12:30-15:00 午睡(乳幼児)
- 体位・呼吸・体温の巡視、SIDS予防のチェック、寝かしつけ。午睡中に記録・制作準備・会議。
15:00-18:00 おやつ・帰りの会・順次降園
- 保護者へ今日の様子をフィードバック(食事量・排泄・機嫌・遊びの様子)。連絡帳・アプリ更新。
〜19:00 延長保育
- 少人数での見守り、静的活動、閉園作業(清掃・玩具/布団の衛生管理)。
曜日や園により時程は変わります。行事前は準備(台本・衣装・掲示)や合奏練習が増え、負荷が上がります。
年齢別の支援の焦点
- 0歳:授乳・睡眠リズム・抱っこ/寝返りの発達、安全な環境構成。
- 1歳:歩行・ことばの芽生え、自己主張への共感的対応、イヤイヤ期の見立て。
- 2歳:排泄の自立、簡単なルール遊び、友だちとのトラブル調整。
- 3歳:ごっこ遊びの深まり、身支度の自立、話を最後まで聞く力。
- 4歳:協同遊び、制作での工程理解、挑戦と安全のバランス。
- 5歳:小学校接続(生活リズム、集団での見通し、言葉でのやりとり、自己効力感)。
保育士が日々やっている“見えない”重要業務
- 環境構成:発達に合う玩具配置、コーナー保育、導線の安全設計、季節素材の準備。
- 観察と記録:連絡帳、個人記録、保育要録、ヒヤリハット、写真キャプション。
- カリキュラム/計画:月案→週案→日案。ねらい・内容・方法・評価の整合。
- チーム保育:担任/フリー/看護師/栄養士と情報共有、午睡中ミーティングで翌日の微調整。
- 保護者支援:送迎時の声かけ、面談、育児相談、家庭連携(生活リズム・食事・睡眠)。
- 衛生・安全管理:検温、手洗い導線、消毒、誤飲/転落防止、避難訓練。
- アレルギー対応:除去食・代替食、配膳動線、エピペン連携。
- インクルーシブ/個別配慮:発達特性や医療的ケア児への支援調整(専門職と連携)。
保育の“事件”を防ぐ実務ポイント
- 先回りの予防:登園直後の機嫌・睡眠量を聞き取り→活動量を調整。
- 見守りの質:必要な時に寄り添い、できることは子どもに任せる(自立支援)。
- トラブル介入:事実→感情の言語化→代替案の提示→再トライで終わらせる。
- 行事運営:練習の目的は“成功体験”。できないパートを減らすより役割の再設計。
- 事故防止:ヒヤリハットの共有→環境や声かけの改善を翌日に反映。
職場の種類と違い
- 認可保育所:年齢別クラス、配置基準に沿った運営。行事と保護者会が定番。
- 小規模保育/事業所内・企業主導型:少人数で家庭的、保護者との距離が近い。
- 認定こども園:幼保一体。就学前教育の要素が強め。
- 公立/私立:公立は人事異動あり、私立は園ごとの特色が強い。ICT導入度合いも園差。
季節の山とタスク
- 4–5月:慣らし保育、家庭連絡が濃い。
- 7–8月:水遊び、衛生・事故予防の徹底。
- 10–12月:運動会・発表会の準備、本番運営。
- 2–3月:就学移行、要録作成、卒園準備。
よく使う用具・資料(最低限セット)
- 体温計・救急セット・ほう酸水/消毒、園児名簿と連絡帳、アレルギーカード、避難経路図、ヒヤリハット票、掃除当番表、製作素材ストック(画用紙・のり・クレヨン・セロテープ)。
シーン別ミニ事例
- 噛みつき(2歳):直後に安全確保→加害側の欲求を読み取り(玩具の独占/関わりたい)→代替行動を教え、成功を即フィードバック→保護者へ“責めない情報共有”。
- 登園渋り(3歳):朝の分離場面を短縮し、写真カードで見通し提示→クラスの“迎える役割”の友だち設定→1週間で涙時間が短縮。
- 食が細い(4歳):量を半量から、達成感を積む→食材の由来を一緒に調べる→自分で盛り付ける機会を増やす→摂取量が安定。
保育士に求められるコアスキル
- 観察眼とアセスメント(行動の背景を読む)
- 環境構成力(遊びを生み、事故を減らす場づくり)
- 記録・書類の正確さ(法定帳票/要録/個別記録)
- 保護者対応力(傾聴・共感・提案)
- チーム連携(情報共有と役割分担、引き継ぎの明確化)
- 安全衛生・応急対応(嘔吐処理手順、熱性けいれんの初期対応 等)
やりがいと大変さ
- やりがい:小さなできた!に立ち会える、家庭からの「ありがとう」、成長記録が“物語”になる。
- 大変さ:行事前の時間的プレッシャー、保護者対応の難しさ、書類負担。
→ **ICT(連絡帳アプリ・記録テンプレ)**で負荷を下げ、**チームで“完璧を目指さない設計”**が鍵。
保育士の核は、子ども一人ひとりの**“いま”を丁寧に見取り、次の一歩にちょうどよい挑戦**を用意すること。遊びと生活を通じて「安心」と「成長」を積み上げる、クリエイティブで専門的な仕事です。

保育士になるには?資格取得の方法
1. 保育士資格は必須
保育士として働くには、国家資格である「保育士資格」 が必要です。
この資格は「養成校ルート」と「試験ルート」の大きく2つで取得できます。
2. 養成校ルート(学校を卒業して資格取得)
もっとも王道で、新卒学生や社会人再進学に人気の方法です。
- 対象:短大・専門学校・大学で保育士養成課程を学ぶ人
- 学びの内容:
- 保育原理、子どもの発達心理、栄養学、社会福祉
- ピアノ、造形、運動、遊びの指導法
- 実習(保育所・児童福祉施設での現場体験)
- メリット:
- 卒業と同時に資格が得られる
- 実習経験が豊富で現場デビューに強い
- 期間と費用:
- 短大・専門学校:2年(学費200〜300万円程度)
- 大学:4年(学費400〜500万円程度)
3. 保育士試験ルート(独学・通信・働きながら)
社会人や異業種からの転職組に選ばれる方法です。
- 受験資格:
- 大学・短大・専門卒 → 誰でも受験可能
- 高卒の場合 → 卒業から一定の実務経験が必要
- 試験内容:
- 筆記試験(年2回)
→ 保育原理、児童家庭福祉、保育実習理論など 9科目 - 実技試験
→ 音楽表現(ピアノ弾き歌い)、造形表現(絵)、言語表現(絵本の読み聞かせ)から2科目選択
- 筆記試験(年2回)
- メリット:
- 働きながら勉強できる
- 学歴・年齢を問わずチャレンジ可能
- 学習期間:半年〜1年の独学が目安(通信講座やスクールも活用可)
4. 通信教育・夜間課程という選択肢
- 働きながら通える 夜間課程の専門学校
- 自宅で学習できる 通信制の短大 などもあり、社会人の再挑戦をサポートしている
5. 実例
- 会社員からの転職例:
28歳女性、事務職を辞めて通信講座で学び、1年後に保育士試験に合格 → 保育園に転職 - 短大卒の再チャレンジ例:
子育てが一段落した40代女性が試験に合格 → 公立保育園の臨時職員として復職
保育士になる道は、
- 学校でじっくり学んで資格を得る
- 試験に合格して資格を得る
の2つがあります。
どちらも努力は必要ですが、「子どもの成長を支えたい」という気持ちがあれば必ず実現できる道です。
迷っているなら、まずは試験の過去問を見たり、養成校の資料請求から始めてみてください。
小さな一歩が、保育士という大きなキャリアにつながります。

保育士に向いている人・向いていない人
保育士に向いている人
1. 子どもが好きで成長を見守れる人
- 子どもの「できた!」という瞬間に喜びを感じられる人。
👉 例:靴を一人で履けたとき、一緒に喜べる人は保育士に向いています。
2. 体力と忍耐力がある人
- 保育士は一日中立ち仕事・抱っこ・外遊びなど体力勝負。
👉 例:猛暑の日でも子どもと一緒に外遊びを楽しめる人。
3. コミュニケーション力がある人
- 保護者や同僚との情報共有が欠かせません。
👉 例:保護者に「今日の様子」をわかりやすく伝えられる人。
4. 柔軟性と臨機応変さを持っている人
- 子どもは予測不能。予定通りに進まないことも多い。
👉 例:急な雨で外遊びができなくても、室内遊びを工夫できる人。
5. 創造力がある人
- 工作や歌、行事のアイデアなど、日常的に工夫が必要。
👉 例:紙コップでおもちゃを作って子どもを楽しませられる人。
保育士に向いていない人
1. 子どもが苦手な人
- 泣き声や騒がしさに強いストレスを感じる人は続けにくい。
2. 体力に自信がない人
- 抱っこやおんぶ、走り回るなど体力がないと厳しい。
3. チームプレーが苦手な人
- 保育は複数担任制が多いため、協力できないと支障が出る。
4. 感情をコントロールできない人
- 子どもに怒鳴ってしまうタイプは不向き。冷静な対応が求められる。
5. 記録や細かい作業が嫌いな人
- 連絡帳や成長記録など事務仕事も多い。記録が雑だと園運営に影響。
保育士に向いているのは、子ども好き・体力がある・柔軟で協調性のある人です。
逆に、子どもが苦手・体力や協調性に欠ける人には続けにくい仕事かもしれません。
「子どもの成長を支えたい」――そう思える人なら、保育士という道は必ずやりがいのある仕事になります。

保育士の将来性とキャリア
保育士の将来性
- 保育士不足の解消が急務
- 共働き家庭の増加で、保育需要は年々拡大。
- 国の政策として待機児童問題を解消するために保育士採用が進められており、需要は安定。
- 社会的ニーズの広がり
- 保育園だけでなく、企業内保育・小規模保育・病院内保育など新しい形態が増加。
- 保育士資格があれば、多様な職場で活躍できる。
- 保育と教育の一体化
- 「認定こども園」の普及により、教育の知識やスキルを持つ保育士のニーズが高まっている。
- AI・デジタル化時代でも代替できない仕事
- 保育は「人と人の信頼関係」が基盤。子どもへの寄り添いや感情理解はAIでは代替不可。
- 未来の社会でも、人が必要とされ続ける職業のひとつ。
キャリアパスの種類
保育士として経験を積むと、さまざまなキャリアの道が開けます。
1. 園内キャリアアップ
- 主任保育士 → 副園長 → 園長へと昇進。
- 経験やマネジメントスキルがあれば、園全体の運営に関わる立場になれる。
2. 専門性を高める道
- 障がい児保育・発達支援・医療的ケア児対応など、特別支援分野に強みを持つ保育士へ。
- 保育士+「児童発達支援士」「特別支援教育士」などの資格取得で専門性を高められる。
3. 横へのキャリアチェンジ
- 子育て支援員:地域の子育て相談や一時預かり事業などで活躍。
- ベビーシッター:家庭訪問型の保育。フリーランス的に働く人も増加中。
- 学童保育指導員:小学生の放課後をサポート。
- 児童福祉分野:児童養護施設・乳児院などで子どもを支援。
4. 独立・起業
- 自分で保育園や託児所を立ち上げる道も。
- 保護者のニーズに合った新しい形態の保育サービスを提供できる可能性あり。
保育士は、社会に必要とされ続ける安定した仕事であり、キャリアパスも多彩です。
現場で子どもと関わり続ける道もあれば、マネジメントや専門分野に進む道もあります。
「子どもの未来を支える」という軸を持ち続ければ、必ず自分らしいキャリアが築けます。

保育士の年収比較表
出典 | 対象・勤務形態 | 平均年収(万円) | 備考 |
---|---|---|---|
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」/Guppy 等 | 正社員保育士(全国) | 396.9万円 | 月給 27万1,400円、賞与等 71万2,200円含む |
Hoiku‑is | 正社員保育士(全国) | 406.8万円 | 月額 27.72万円、賞与 74.17万円換算 |
Studying.jp | 正社員保育士(全国) | 388.5万円 | 決まって支給する現金給与額 26.44万円+賞与等 71.22万円 |
Guppy(初任給等含む) | 初任給ベース | 約 260万円 | 初任給(0年時)約 21万4,800円+賞与等 2万2,400円換算 |
まとめ
保育士は、子どもの成長を日々支え、家庭や社会と深くつながるとても大切な仕事です。
体力や責任感が求められる分、「できた!」「ありがとう!」という子どもや保護者からの言葉が大きなやりがいとなります。
資格取得には努力が必要ですが、保育士は 需要が高く、将来性も安定している“一生モノの資格”。
あなたの人生に長く活かせるキャリアになります。
「子どもの笑顔を支えたい」――その気持ちがあれば、保育士という道はきっとあなたにとって誇れる仕事になります。迷っているなら、今が踏み出すチャンスです。