警察官への転職ガイド|仕事内容・採用試験・向いている人・将来性

こんにちは。
今回は 「警察官になるための方法」や「仕事内容」「向いている人・将来性」 についてまとめてみました。
警察官といえば「街の安全を守る人」というイメージがありますが、実際には採用試験や警察学校での訓練、配属後の仕事内容など、知られていない部分がたくさんあります。
これから警察官を目指したい方、転職を考えている方にとって、この記事が少しでも参考になればうれしいです。
ぜひ最後まで読んで、あなたのキャリアのヒントにしてくださいね。
警察官とは?どんな仕事?
ミッション
- 治安維持・人命保護・権利尊重を、法令に基づき実行する公務員。
- 事件・事故の「初動対応」と、犯罪や災害を未然に防ぐ「予防」が両輪。
主なフィールドと役割
- 地域(交番・駐在所):巡回連絡、110通報の初動、迷子・道案内、近隣トラブル調整。
- 刑事:強盗・窃盗・詐欺・性犯罪等の捜査、聞き込み、張り込み、逮捕、送致。
- 生活安全:ストーカー・DV・児童虐待対応、少年非行防止、特殊詐欺対策、防犯指導。
- 交通:事故処理、違反取締り、交通安全教育、白バイ・覆面での機動取締り。
- 機動隊・警備:災害救助、雑踏警備、要人警護、大規模事案の治安確保。
- サイバー:不正アクセス、SNS脅迫、暗号資産犯罪、デジタル鑑識。
- 鑑識:現場保全、指紋・足跡・DNA・映像解析、証拠の保全(チェーン・オブ・カストディ)。
- 外事・組対:国際案件・暴力団対策、資金流れの分析。
- 警務・広報:採用・人事、装備管理、相談窓口、広報・防犯キャンペーン。
現場の基本プロセス(初動の型)
- 通報受理→臨場:安全確保・負傷者救護・二次災害防止。
- 現場保全:テープ設置、出入り管理、記録開始。
- 事実確認:関係者聴取、身元・時間・物証の特定。
- 法的判断:職務質問・所持品確認、緊急逮捕/令状の要否、警察官職務執行法の範囲内で措置。
- 引継ぎ:刑事・鑑識・交通等と連携し本格捜査へ。
- 書類作成:実況見分調書、供述・報告書、証拠目録、送致資料。
1日のモデル
- 交番当務(24h制の一例)
08:30 引継ぎ・装備点検 → 日中巡回・道場訓練 → 夕刻パトロール → 夜間110初動対応 → 早朝巡回 → 事後処理・日誌。 - 刑事(平日)
午前:捜査会議・資料照会/午後:聞き込み・防犯カメラ解析/夜:任意同行・取調べ、書類作成。 - 交通機動隊
朝礼・重点路線の張り付き → 事故即応 → 取締り結果の整理・広報。
必要スキル(現場で効く力)
- 法令理解×判断力:刑法・刑訴・道交法・職質の限界、比例原則。
- コミュニケーション:被害者対応、加害者聴取、住民調整、通訳・要配慮者への配慮。
- 記録能力:要約・図示・写真の正確さ(裁判での説明に直結)。
- 体力・メンタル:不規則勤務、緊張状態の維持、セルフケア。
- デジタル実務:端末操作、カメラ映像・位置情報・SNSの基礎リテラシー。
連携と地域づくり
- 消防・救急・自治体・学校・福祉と情報共有。
- 防犯カメラ・見守りネットワーク、企業と連動した被害抑止。
装備・ツール
- パトカー/白バイ、無線、記録端末、警棒・手錠、防護具、鑑識キット、ドライブレコーダー等。
- 署内システムで通報・過去事案・照会を迅速検索。
倫理・権限のフレーム
- 人権配慮・適正手続が大前提。
- 職務質問や所持品確認は任意性と必要性を吟味。逮捕・捜索は令状主義(緊急時を除く)。
- 比 例・最小限度の原則で力の行使を管理。苦情対応・監督も制度化。

警察官になる方法
1. 採用試験を受験する
警察官は 公務員(地方公務員・国家公務員) です。
そのため、各都道府県警察や警視庁が実施する「警察官採用試験」に合格する必要があります。
- 地方公務員試験:各都道府県警察で実施
- 国家公務員試験:警視庁など一部(東京都警察)
2. 受験資格(一般的な例)
- 年齢制限:18歳〜30歳前後(区分による)
- 学歴:高卒以上(「高卒区分」「大卒区分」で受験内容が異なる)
- 運転免許:普通自動車免許が必要(採用までに取得すればOKの場合あり)
- 身体条件:一定の視力・聴力・色覚・体力
👉 詳細は各自治体の募集要項を確認する必要があります。
3. 採用試験の流れ
① 一次試験(筆記)
- 一般教養(国語・数学・社会・理科・時事問題)
- 論文・作文(「正義とは?」「地域社会の安全を守るために」など)
② 二次試験(体力試験)
- シャトルラン(持久力)
- 反復横跳び(瞬発力)
- 上体起こし(腹筋)
- 立ち幅跳び(跳躍力)
👉 体力は「合否に直結」するため、事前の鍛錬が必須。
③ 三次試験(面接・適性検査)
- 個人面接・集団面接で「志望動機」「協調性」「使命感」を確認
- 性格検査(適性検査)、グループ討論などもある
4. 警察学校での研修
採用試験に合格後、まず 警察学校 に入校します(期間:半年〜1年程度)。
- 座学:刑法、刑事訴訟法、交通法規、憲法など法律の基礎
- 実技:柔道、剣道、逮捕術、射撃、護身術
- 体力訓練:ランニング、筋力トレーニング
- 実務演習:職務質問、取り調べ、交通整理、救急対応
👉 卒業後、交番勤務を経て、刑事課・交通課・生活安全課などに配属されます。
5. 警察官のキャリアパス
- 初任(交番勤務) → 巡査 → 巡査部長 → 警部補 → 警部 → 警視…
- 経験や実績に応じて刑事・交通機動隊・特殊部隊(SAT・SIT)など専門分野へ進むことも可能。
警察官になる道は、勉強も体力訓練も必要で、決して楽ではありません。
しかし、その努力の先には 「地域の安全を守る誇り高い仕事」 が待っています。
「人を守りたい」「正義を行動に移したい」――その思いこそ、警察官になるための最大の原動力です。
迷っているなら、まずは試験内容を調べ、今日から少しずつ準備を始めましょう。

採用試験の内容
- 一次試験(筆記)
- 一般教養(国語・数学・社会・理科・時事問題)
- 作文や小論文が課される自治体もあり
- 二次試験(体力試験)
- シャトルラン・反復横跳び・立ち幅跳び・懸垂など
- 三次試験(面接・適性検査)
- 志望動機・適性・協調性を確認する面接
- 性格検査や集団討論が行われる場合もある
合格後は「警察学校」で半年〜1年間の研修を受け、交番勤務からキャリアをスタートします。
警察官に向いている人・向いていない人
警察官に向いている人
1. 強い正義感を持っている人
- 「人を守りたい」「社会の役に立ちたい」という気持ちが根本にある人。
👉 例:交通事故を減らしたい、犯罪から地域を守りたいという想いがある人。
2. 規律やルールを守れる人
- 警察は組織で動くため、命令や規則に従える人が必要。
👉 例:上下関係を尊重しつつ、自分の役割を果たせる人。
3. 冷静に判断できる人
- 緊急時や危険な場面で、慌てずに最善の判断を下せる人。
👉 例:事件現場で大声を出して混乱するのではなく、落ち着いて指示を出せる人。
4. 体力と忍耐力がある人
- 夜勤や長時間勤務、走行・格闘など体力を使う業務が多い。
👉 例:不規則な生活にも対応でき、日常的に体を鍛え続けられる人。
5. コミュニケーション力がある人
- 被害者への対応、容疑者の取調べ、地域住民との会話など、人との関わりが多い。
👉 例:相談に来たお年寄りに寄り添い、わかりやすく説明できる人。
警察官に向いていない人
1. 規律や上下関係が苦手な人
- 警察は厳格な組織。自分のやり方を優先する人には向かない。
2. 危険やストレスに耐えられない人
- 犯罪現場や悲惨な事故に立ち会うことも多い。精神的に弱いと続けにくい。
3. 楽さや安定だけを求める人
- 公務員だから安定しているが、仕事は非常にハード。
👉 「安定収入だけが欲しい」という人は現場の厳しさにギャップを感じやすい。
4. 体力や健康に不安がある人
- 常に走り回る・格闘訓練・夜勤などがあるため、体力不足だと厳しい。
5. 人と話すのが極端に苦手な人
- 警察官は「人と向き合う仕事」。黙々と一人で作業したい人には不向き。
警察官に向いているのは、正義感・冷静さ・体力・協調性・人と関わる力を持つ人です。
逆に、規律や危険を避けたい人には難しい仕事かもしれません。
「人の役に立ちたい」「社会を守りたい」その気持ちがあるなら、警察官はあなたにとって大きな挑戦であり誇りとなる職業です。

警察官の将来性
1. 犯罪の多様化でニーズは高まる
- 従来の窃盗や暴力事件に加え、サイバー犯罪・特殊詐欺・国際犯罪が急増。
- AIやデジタル技術を悪用した犯罪も増えており、専門知識を持つ警察官の需要は拡大中。
👉 **「治安維持の最前線」**として役割は今後も揺るがない。
2. 高齢化社会で新たな役割
- 高齢者を狙った詐欺や交通事故の増加により、警察官の防犯・交通安全指導はさらに重要。
- 認知症行方不明者の保護や高齢者サポートなど、地域の見守り役としても活躍が求められる。
3. 災害・テロ対策の強化
- 地震・豪雨など自然災害が多い日本では、消防と連携して避難誘導・救助活動を担う場面も増えている。
- 国際的なテロ・治安不安に備え、SATやSITなど特殊部隊の役割も重要度を増している。
4. デジタル技術との融合
- AIを活用した防犯カメラ分析やビッグデータによる犯罪予測が導入されつつある。
- しかし、最終的な現場対応や市民との対話は人間にしかできないため、警察官の必要性は減らない。
5. 公務員としての安定性
- 警察官は地方公務員または国家公務員であり、給与・福利厚生・退職金制度が安定。
- 景気や社会情勢に左右されにくく、長期的に安心して働ける職業。
警察官の仕事は、社会情勢の変化に合わせて守る対象や方法が進化していきます。
サイバー犯罪、高齢化、防災・テロ対策など、今後も新しい挑戦は増えますが、
その一方で「人の命と安全を守る」という役割は永遠に変わりません。
「社会に必要とされ続ける仕事」――それが警察官です。
あなたの正義感と勇気は、これからの時代にも必ず活かされます。

警察官の年収比較表
出典 | 対象・勤務形態 | 平均年収(万円) | 備考 |
---|---|---|---|
総務省地方公務員給与実態/Agaroot | 警察官(地方公務員、平均給与) | 約 733.9万円 | 月額472,237円+諸手当+賞与含む平均年収例 |
総務省地方公務員給与実態/Agaroot(東京都モデル) | 東京都警察官 | 約 682.4万円 | 平均基本給 月額 413,565円 ベース |
広島県警採用情報 | 警察官実務2年目モデル | 約 566.8万円 | 諸手当+賞与込みでの年収例 |
公務員情報サイト | 全国平均モデル | 約 700万円前後 | 平均年収700万円程度という試算例 |
公務員情報サイト(別) | 全国平均試算 | 約 712万円 | 月額+手当+賞与から逆算した例 |
Job‑Q | 平均年収モデル | 約 545万円 | 月収 32万8,653円×12+諸手当+賞与試算 |
国家公務員平均(公安職) | 警察庁・国家公務員としての公安職 | 約 594.3万円 | 公安職俸給表(二)適用平均値 公務inブログ |
まとめ
警察官は、事件・事故の対応だけでなく、地域の防犯、交通安全、災害時の救助、そして新しい社会課題への対応まで、幅広い役割を担っています。
体力・精神力・規律が求められる厳しい職業ですが、その分 「人を守る誇り」と「社会に必要とされ続けるやりがい」 を感じられる仕事です。
採用試験の勉強や体力試験の準備、警察学校での厳しい訓練は大変ですが、乗り越えた先には 地域の安全を守る使命感と安定したキャリア が待っています。
「人を助けたい」「正義を行動に変えたい」――その想いが、警察官を目指す最大の原動力です。
迷っているなら、まずは採用試験の要項を調べ、今日からできる勉強や体力づくりを始めてみましょう。
あなたの一歩が、未来の誰かを守る力になります。