【初心者向け】動物看護師への転職ガイド|仕事内容・資格・向いている人・将来性を解説

転職ブロガー富
Contents
動物看護師とは?どんな仕事?
動物看護師は、獣医師と連携しながら犬・猫などのペットや動物たちの診療をサポートする仕事です。
主な業務内容は以下の通りです:
- 診療補助:診察や手術の準備・介助
- 入院管理:点滴や投薬、体調観察、排泄や食事の管理
- 検査業務:採血、尿・便検査、心電図、レントゲンの準備
- オーナー対応:飼い主への説明補助、日常ケアの指導(食事・投薬・しつけなど)
- 事務・受付:カルテ管理、会計、予約対応
👉 まさに「動物と人をつなぐ役割」を担う仕事です。
愛玩動物看護師(動物看護師)|資格取得方法を“いちばん実務的”に
1) 取得ルートは大きく3パターン
A. 通常ルート(これから学ぶ人)
- 農水大臣・環境大臣指定の大学または都道府県知事指定の養成所で必要科目を修了 → 国家試験受験 → 合格後名簿登録で免許交付。
- 指定校リストは省庁ページで公開(大学/養成所一覧)。
B. 経過(特例)ルート(既卒者・在学者・現任者)※期限あり
- 法施行から5年間(〜2027年4月30日)の間、条件を満たせば指定講習会+予備試験で受験資格を得られる。→ その後、国家試験。
- 予備試験の案内は省庁・試験機関に随時掲載。
C. 海外ルート
- 海外の関連学校修了や免許所持者で、同等以上と認められた場合に受験資格。
2) 学ぶべき科目・時間の目安
- 指定校で履修する試験対象科目(実習除く)から出題。
- 養成所は合計1,650時間以上(定められた28科目を基準)などの要件。
3) 国家試験の中身(形式・配点・基準)
- 五肢択一・筆記、全200問(必須50/一般100/実地50)。試験時間は各ブロックで設定。
- 合格判定:①必須=70%以上、②一般+実地の総合60%以上の両方を満たす。
- 出題基準(詳細シラバス)は公式PDFで公開。
4) スケジュール例(直近の公表情報から)
- 第3回(参考):試験日 2025/2/16、手数料27,200円、全国7会場。申込は11月上旬〜下旬のオンライン+書類郵送。
- 次回の目安:予備試験 2025/10/5、第4回国家試験 2026/2/15 予定(省庁発表)。最新の実施要項は必ず確認を。
- 合格後は名簿登録→免許証交付(手続案内は合格通知同封)。
5) 受験資格の“自分の当てはめ方”
- 今から進学 → 指定の大学・養成所に進学(一覧で指定状況を確認)。
- 既卒・現任 → 期限内に指定講習会→予備試験→国家試験の順。
- 海外学歴 → 同等認定の可否を確認(個別審査)。
6) 学校・講座選びのチェックリスト
- その学校が指定校か(年度・学科まで一致)。
- 国試対策(模試・過去問演習・合格率の開示)。過去問・正答は公表あり。
- 実習設備(検査機器・麻酔・入院管理)。
- 就職実績(動物病院・企業・研究・保険等の進路)。
7) よくあるつまずき → 先回り対策
- 指定の取り違え(“動物系”でも指定外はNG)→ 省庁の最新リストを確認。
- 特例期限の誤認 → 2027/4/30までの経過措置を前提に逆算。
- 出題範囲の広さ → 公式出題基準と過去問から頻出を優先。
8) 合格後に“名乗れる”まで
- 合格発表 → 合格証書到着。
- 名簿登録申請(案内同封の書類に沿って)→
- 免許証交付(農水・環境の連名)。ここまでがワンセット。
動物看護師に向いている人・向いていない人
向いている人
1. 動物への深い愛情を持ちつつ冷静に対応できる人
- 動物好きは必須条件。ただし「かわいい」だけでなく、病気やケガの姿を直視できる冷静さも必要。
👉 例:入院中で衰弱した犬を前にしても、感情的にならず必要な処置を落ち着いて行える人。
2. 観察力があり、細かい変化に気づける人
- 言葉を話せない動物の異変を、表情・仕草・食欲の変化などから見抜けることが重要。
👉 例:猫のわずかな歩き方の違いから、足の痛みに気づいて獣医師に報告できる人。
3. 体力と忍耐力がある人
- 長時間の立ち仕事、夜勤や休日勤務、重い動物や器材の扱いも多い。
👉 例:手術が長引いても集中力を切らさず、最後まで補助できる人。
4. コミュニケーション力がある人
- 飼い主への説明、獣医師や他のスタッフとの連携が欠かせない。
👉 例:不安な飼い主に、わかりやすく丁寧に投薬方法を説明できる人。
5. 継続して学び続けられる人
- 動物医療は進歩が早く、新しい知識・技術を学び続ける姿勢が求められる。
👉 例:セミナーや学会に参加して最新の治療法や看護法を吸収できる人。
向いていない人
1. 血やケガを見るのが極端に苦手な人
- 外科手術や処置の場に立ち会うことは日常的。
👉 見るだけで動揺してしまう人には大きな負担になる。
2. 体力的に厳しい人
- 動物を抱きかかえる、夜勤をこなす、清掃や器材運搬など体力勝負の面も多い。
👉 腰痛や持病で制限がある場合、業務に支障が出やすい。
3. 感情のコントロールが苦手な人
- 動物の死や安楽死に立ち会うこともある。感情移入しすぎて冷静な判断ができない人は苦しい場面が多い。
4. 記録や事務作業が嫌いな人
- 看護記録、カルテ整理、薬の管理など、細かい事務作業も仕事の一部。
👉 動物と接することだけに興味がある人はギャップを感じるかも。
5. 人との関わりを避けたい人
- 動物だけでなく、飼い主やチームとの関わりが不可欠。
👉 「人と話すのは嫌い、動物とだけ関わりたい」という人は現場で苦労しやすい。
動物看護師に向いているのは、**「動物が好き」だけではなく「冷静さ・体力・チーム力・学ぶ姿勢」**を持てる人です。
反対に、感情に流されやすい人や体力に不安がある人には厳しい場面があるでしょう。
もしあなたが「動物と人、両方を支えたい」と思えるなら、動物看護師は大きなやりがいを感じられる職業です。
迷っているなら、まずは動物病院の見学やボランティアに参加し、自分に合うか体感してみてください。

動物看護師の将来性
1. 国家資格化で地位が向上
- 2023年に「愛玩動物看護師」として国家資格化。
- それまでグレーだった業務範囲が法律で定められ、採血・投薬・マイクロチップ装着など医療行為の一部が認められるようになった。
👉 資格者の専門性が保証され、動物医療に欠かせない存在になっている。
2. ペットの高齢化で需要が増加
- 日本では犬・猫の平均寿命が延びており、高齢化が進んでいる。
- ガン・心臓病・腎不全など、長期治療が必要なケースが増えている。
- 飼い主の「最後までケアしたい」という思いに応えるため、動物看護師の役割は今後さらに重要になる。
3. 活躍の場が広がる
- 動物病院だけでなく、以下の場でも需要が拡大中:
- ペット保険会社(相談窓口・アドバイザー)
- 製薬企業・動物医療メーカー(学術・営業サポート)
- ペット関連教育機関(専門学校・大学での講師)
- 動物保護団体や自治体施設(保護活動・啓発)
👉 「病院勤務」だけでなく、多様なキャリアが選べる。
4. チーム医療の必須メンバーに
- 獣医師1人だけでは診療や入院管理に限界がある。
- 動物看護師が専門知識を持って支えることで、医療の質が上がり、飼い主の安心にもつながる。
- 将来的には「獣医師=診断と治療」「動物看護師=ケアとサポート」という役割分担がさらに進む。
5. 安定した職業としての強み
- ペット市場は縮小せず、むしろ成長中。ペット関連支出は毎年増加傾向。
- 医療・介護の分野は「人」も「動物」も共通して人手不足。
👉 動物看護師は、将来的にも必要とされ続ける安定職と言える。
まとめ(動物看護師を目指すあなたへ)
動物看護師は、獣医師と並んで動物医療を支える重要な存在です。
診療補助や入院管理、飼い主へのケアなど、多岐にわたる業務を担い、動物と人の両方に寄り添う専門職です。
2023年の国家資格化によって、地位や専門性が確立し、これからますます必要とされる仕事になっています。
ペットの高齢化や医療ニーズの拡大により、将来性も安定。病院だけでなく、保険・教育・製薬企業など活躍の場も広がっています。
もちろん、体力や精神力を求められる厳しさもあります。
しかしその分、「ありがとう」「元気になった」という声を直接聞けるやりがいの大きな仕事です。
応援メッセージ
「動物を助けたい」――その気持ちが、あなたの最大の資格です。
迷いや不安があっても、一歩を踏み出せば新しい未来が広がります。
まずは見学や体験から始めてみてください。
あなたの優しさと情熱が、きっと動物と飼い主の力になります。
ABOUT ME